盆栽というと、「枯らさないように育てなければ」「きれいな形にしなければ」と、少し難しく考えてしまう方も多いかもしれません。
でも私は、盆栽は上手に育てることだけが楽しみではないと思っています。
芽が動いたことに気づいたり、葉の色が変わって季節を感じたり。
花が咲いたときに、「今年も咲いた」と嬉しくなったり。
一本の樹と長く暮らしていると、今まで気にしていなかった身近な自然にも、少しずつ目が向くようになります。
盆栽を始めて、街の樹を見るようになった
盆栽を始めてから、街を歩いているときにも、自然と樹を見るようになりました。
街路樹を見て、「この枝はどうしてここで切られたんだろう」「この樹はどんなふうに芽を伸ばしていくんだろう」と考えることがあります。
公園の樹を見ても、幹の曲がり方や枝の伸び方、季節による葉の変化など、以前なら通り過ぎていたものが気になるようになりました。
盆栽は、小さな鉢の中だけで完結する趣味ではありません。
一本の盆栽を育てることで、身近にある大きな樹や自然にも目が向くようになる。
私は、そこも盆栽の面白さの一つだと思っています。
失敗も、盆栽の楽しみのひとつ
もちろん、盆栽を育てていると失敗することもあります。
枝を切りすぎたり、思ったような形にならなかったり、ときには樹を弱らせてしまったり。
でも、失敗したからこそ「次はどうしよう」と考えます。
そして翌年、また芽が出てきたときには、思っていた以上に嬉しいものです。
盆栽は、完成させて終わるものではありません。
樹が変われば、自分の考えも変わります。
上手に育てることだけを目標にせず、迷ったり、失敗したりしながら、一本の樹と長く付き合っていく。
そんな時間そのものが、盆栽の楽しみなのだと思います。
盆栽を始めるときに、最初から上手にできる必要はありません。
まずは一鉢の樹と暮らして、その小さな変化を楽しんでみてください。

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